期間工の諸手当にある「満了金」って何？支給にはどんな条件が必要？

期間工の募集要項などを読んでいると、「満了金」という言葉がよく出てきますよね。
あまり聞き馴染みのない人も多いと思います。

「満了金」とは期間満了者に対して支払われる手当のことです。
期間満了者とは、契約期間の途中で退職せずに就業期間を全うして働き終えた者のことです。

満了金は各メーカーごとに、支給額や支払いの条件がそれぞれ異なります。
ここでは大手自動車メーカーの満了金をいくつか紹介してみます。
各社ごとに満了金の内容が異なり、特徴が違うのが分かりますよ。

＃case1 トヨタ自動車

トヨタ自動車では、満了金の中に「満了慰労金」「満了報奨金」の2種類を設けています。

• 満了慰労金
契約期間満了者に対して、該当する契約期間内の出勤日数分の日当が満了後に支給されます。
簡単に言うと、日当たり支給額×出勤日数＝満了後の支給額　ということです。
ただし、遅刻・欠勤・早退などがあった日は支給の対象外になります。

• 満了報奨金
契約期間満了者に対して、欠勤・遅刻・早退・休職のない月にのみ、満了後に支給されます。
つまり、欠勤・遅刻・早退・休職があった月は、ひと月分まるまる支給されないということです。

要するに、

ということです。

トヨタは高収入期間工として有名ですが、満了金の支給の条件はなかなか厳しいですね。

＃case2 スバル

スバルでは「慰労金」という名目で手当が設けられています。
実働4ヶ月～35ヶ月満了者に対して支給されるという決まりです。

遅刻・欠勤・早退などによる受給資格の喪失はありませんが、勤務日数が一定数に満たないと支給されません。
あまり欠勤が多いと、契約期間満了時に日数不足で目標の支払額に届かない可能性もありますね。

〈慰労金支給額〉

※スバル募集要項より引用
※「金額」欄に記載の額は累計金額です。

支払い時期は実働240日以上が経過した後になります。実働240日というと約1年です。
1年も慰労金のおあずけを食らうなんて長すぎますよね。。

ちなみに、1年待たずに契約更新なしで契約期間を満了退職する場合には、退職後に実働日数に応じた額が支給されます。

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＃case3 日産自動車(追浜工場)

日産自動車では6ヵ月毎の「満了慰労金」が設けられています。
6ヵ月目の契約時に19万円からスタートし、以降6ヵ月の更新ごとに3万円が勤続加算されていきます(※3回まで)。

組立工程の従業員には、それに加えて組立加算1万円/月が支給されます。
組立工程の従業員のほうが支給額が多い理由は、組立のほうが作業内容がきついからです。

※日産の募集要項より引用

この表ではちょっと分かりにくいですが、初回契約と2回目契約の6ヵ月分の合計金額が19万円です。
組立にはそこへ1万円×経過月分が加算されています。

日産では満了金の他にも、支給額の大きい「皆勤手当」があります。
皆勤手当は2ヵ月の在籍で8万円支給されるので、1月あたりに換算すると4万円ですので、まあまあ美味しい金額ですよね。

満了慰労金と皆勤手当の支給条件はいずれも、契約期間中の出勤率が90％以上だった場合です。
欠勤があった場合でも、出勤率が90％以上なら皆勤手当も支給されます。

支給額の高さに対して支給条件はそこまで厳しくないので、皆勤できるか不安な人は日産に応募するのもいいですね。
満了金目当てに体調不良をおして出勤する人も中にはいると思うので、そう考えると日産の条件設定は、従業員の体調管理においては現実的な対応だなと思います。

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自分に合う満了金の仕事を探す

満了金の支給には各企業ごとに特徴がありますが、一定期間継続して就業しないと支給されないのは共通のルールですね。
どの工場もあの手この手で離職を阻止したいのでしょう。

期間工を選ぶ上で満了金の額も大事な要因のひとつですが、その支給条件もきちんと確認しておきましょう。
どの工場に応募するのかは、その上で決めるといいですよ。

満了金の支給条件はたいてい各企業の募集要項に記載されています。
もしも「どこに載っているのか分からない」「読んでもよく分からない」というのであれば、ひとつの方法として派遣会社の人に相談してみるといいです。
ネットで調べてもいいですが、派遣会社に聞くほうが最新の情報と専門的なアドバイスを与えてもらえます。

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